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株式会社バンケットサプライ 様

普段、知り得ていなかった社員の潜在能力や新たな一面を知ることができました。

事業内容 人材派遣、職業紹介、業務請負、イベント企画・プロデュース
資本金 1,950万円
従業員数 10名(取材時)
所在地 岡山市北区大供表町2-3
URL 株式会社バンケットサプライ

CREDO – 私たちの信条 –

私たちは、人材サービス事業を通じて、地域の雇用を促進し、お客様にいつも新鮮な喜びと感動を創造することを使命とします。
【お取引先に対して】 私たちは、何でも気軽に相談できる事業パートナーとして細かいご要望を聴き入れ、 洗練された「おもてなしの心」を持ったスタッフの提供をお約束します。
【来館されるお客様に対して】 私たちは、お客様一人ひとりの心の声を感じ取り、おもてなしのプロフェツショナルとしてお客様の記憶に残る「非日常的で特別な時間と空間」の提供をお約束します。
私たちは、常に明るい笑顔のスタッフが集まり、同じ目的・目標に向かって前進し続ける 仲間がイキイキと輝き、世代を超えてたくさんの幸せを生み出す会社を目指します。


ホテルへのレセプタントと配膳(ウェイター、ウェイトレス)紹介業務で岡山最大級を誇る人材サービス会社、バンケットサプライ。
その代表である塩見泰利さん、社員の小林さん、藤原さんにクレド導入についてお話を伺いました。

まずは塩見社長。株式会社バンケットサプライの事業を紹介して下さい。
当社の事業は、レセプタント(*1)、配膳(ウェイター、ウェイトレス)、SP(セールスプロモーション)といった3本の柱で展開しており、一言で表現すると人材サービス業です。派遣紹介業務を主としており、基本は紹介が多く、日々紹介というこの業界独自のシステムで毎日紹介をして手数料を頂くという形式を取っています。
また、当社は若い登録スタッフや学生の登録スタッフが多く、将来当社を離れて就職や結婚をする人がほとんどですので、一生涯に渡って役に立つような心構えや知識、自然と相手を思いやる気持ちや行動ができるような人材を育成し、社会に出していきたいと思っています。
今後の目標としては、当社にはホテルに業務を全て任せてもらい、中味を創り上げていく完全アウトソーシングを行うノウハウと福山・京都に事業所がありますので、そこを皮切りとしてスキルや人脈をしっかりと得て、岡山だけではなく他地域や県外にそのノウハウを持って事業を展開していくことと、そういった事業を引っ張ってくれる経営者を育てていきたいと考えています。
*1 受付を意味する「レセプション」と、案内係の意味の「アテンダント」の造語で、ホテルや会館等で行われる大小宴会の席で、主催者に代わってお客様をおもてなしするスタッフ)

「やっぱりバンケットサプライのスタッフは違うな」と言ってもらえるようにならなければと思いました。

クレド導入のきっかけ

塩見社長

今回クレドを導入しようと思われた理由を教えて下さい。

当社の事業内容はサービス関係の派遣業が主ですので、お客様に長くお付き合いしていただく為には高い付加価値を持った登録スタッフ(以下、スタッフ)を派遣することが最も重要なのですが、一番の本体事業である配膳部門において他社と差別化ができていないという現状がありました。実際の現場では、技術的なことでクレームがつくことはほとんどなく、大半が「笑顔ができていない」とか「こうしてほしかったのに無視された」など、心がお客様に向いていないことから起こるクレームが多かったですね。

そういった経緯から、まずはお皿が何枚持てるかということやサーバーをどれだけ上手く使えるかという技術面ばかりの教育をスタッフに行うのではなく、お客様へのホスピタリティを重視した「心」の教育から入っていくことが重要だと考えるようになりました。そのためには、スタッフへ教育を行う側である社員に「どうしていけばいいか」という明確な行動指針や目的・目標が必要ですし、スタッフの「心」を育成していくのですから、社員には今まで以上にプロの仕事人として、相手(お客様、お取引先、仲間)の心を理解し、一歩先を読んだ行動をしてもらうことが絶対条件でした。また、スタッフを育成するということは、教育する側とされる側のお互いの成長が前提ですから、まず、社員や常勤スタッフが永続的に成長していく必要があるという課題もありました。
そういったことを実現する方法を模索している時に、偶然オーディーエルさんから情報提供を頂き、クレドミーティングを知りました。内容と作成プロセスを聞いて、社員同士の「志」である「クレド(信条)」と、その「クレド」に基づいて具体的な行動基準を明確にした「クレドベーシック」は、今まさに当社に必要なものであると感じましたし、競合他社がたくさんある中で、当社が将来存続し、「やっぱりバンケットサプライのスタッフは違うな」と言ってもらえるようになるために、クレドの導入・浸透は非常に重要なテーマであると感じました。

クレド自体はご存知だったのですか?

業界上リッツカールトンのクレドとサービスが素晴らしいということは有名なので、クレドというものは知っていましたが、実際に目を通したのは、オーディーエルさんが支援して作成された他社様のクレドが初めてでした。実際に内容を読んで素晴らしいと思いましたし、作成したのが社員であると聞いて驚きました。

「心」を教育するとは具体的にはどのようなイメージだったのですか?

仕事を行っていく上で一つひとつの行為の意味「何のためにそれを行うのか」ということを社員がスタッフに伝え、スタッフがその意味を理解した上で行動するということです。例えば、料理をお客様に提供する際に、今までは「温かい料理は温かいうちに出してね。」としか説明していなかったため、スタッフの方も「温かいうちに出せばいい」という感覚で、お客様のテーブルにポンポンと業務的に置いてしまっていることが多かったんですね。しかし、そうではなくて、「温かい料理は温かいうちに提供して食べてもらいましょう。なぜならベストな品質の状態でお料理を食べていただくことが、お客様の高い満足感と感動に繋がるからなんですよ。」とその目的を説明して示すことで、スタッフもお客様の立場にたったサービスを提供するために自分に何ができるだろう?ともっと考えたり、実際の行動、例えばお皿の置き方を工夫したり、「温かいうちに召し上がってくださいね」とお客様に声がけをしたりと、言われなくても自然に行動が出るなど、必ず良い変化が起こるというイメージがありました。

クレドを導入する前に不安や心配なことはありましたか?

実際に限られた時間の中でクレドが作成できるのか、完成まで行きつくのかという点と、本当に会社の方針と一致したものができるかどうかという点が心配でした。また、日に何時間も研修したことがなかったので時間の確保ができるのかという不安もありました。

期待されていたことはありますか?

今まで社員同士で会議やミーティングでやり取りするという部分をあまり見たことがなかったので、クレドミーティングを通じて、少しでもコミュニケーションが取れる良い機会になるのではないかという期待もありました。

時間外に社員が集まり、ミーティングしている姿に驚きました。

普段の仕事の中で知り得ていなかった社員の新たな一面を知ることができました。例えば、今までそういっ た一面が見られなかった社員がリーダーシップを発揮しているところや、あまり積極的に発言しているところを見たことがなかった社員からいい意見が出ているところを見て、びっくりしました。社員には、口が立つ人やそうでない人があったりするように個性や持ち味が様々ですので意見が偏らないかという心配もありましたが、お互いにうまく意見を出し合ってミーティングが進んでいたので、その点がとても良かったです。

その他にも宿題が出た際に、時間外で集まって皆でミーティングしている姿にも驚きましたし、一生懸命取り組んでくれている姿がとても嬉しく感じました。社員の気持ちや考え方が良い方向に変わっていくのも感じ、良い結果につながるのではないかと更に期待が膨らみました。

クレドの内容は今後、事業を展開する中で非常に重要なことばかりです。

完成したときにはどのように感じましたか?

素晴らしいものができたと思います。クレドの内容は今後、事業 を展開していく中で非常に重要なことばかりです。 ただ、作ることが目的ではなく、クレドを浸透させていくことが目的 なので「絵に描いた餅」にならないようにオーディーエルさんにご指導をいただきながら実行していきたいと思っています。また、クレドカードはお取引先にもお渡ししたので、しっかりと内容を実践していかなければという意気込みもあります。

クレドには「登録スタッフの約束行動」という項目もありますね。

そうです。既存のスタッフへの浸透は勿論、新たなスタッフを採用する際には、まずは私たちの心構えを知っていただくために、全部署の面接で受験者に配布して説明を行い、共感して頂けることを前提に採用を行っています。私たちと同じ方向を向いてお客様に心地よく感じていただけるサービスを提供していくために、必要不可欠な約束行動だと考えています。

今後、オーディーエルに期待・要望はありますか。

クレドの実践を続けていく時、そのスタートは特に大変なエネルギーがいることだと思いますので、まずは月一回のクレドミーティングで、実践項目のチェックがきちんとできていけるように導いて頂くことです。時間が経つにつれて、壁にぶつかることもあると思いますので、その部分をきっちりフォローして頂いてミーティングがより効率的に進むよう支援をしていただければ幸いです。


作成に関わった社員の小林さんと藤原さんにもお話を伺いました。

クレドという言葉を初めて聞いて ~クレドとは一体何か?~

「クレド」という言葉自体は時々耳にするものの、一体誰が何をする事 なのかは不明のまま初回の席に着きました。研修会の説明を聞いて直ぐに流れは把握しましたが、最初は、どうしても「会社で掲げる言葉」のようなイメージから離れる事ができませんでした。他社様のクレド事例を読んで初めて、クレドの内容が具体的な行動である事を知り、時間をかけて作り上げる意味が見えてきたという印象でした。

実際にクレドを作成して感じたこと ~相手を尊重することの大切さ~

グループでの話し合いは、難航の連続でした。役割を決めて進行しても、時折、意見を出せる人が限られてくることがあったり、質問をよく理解できない人や答え方がわからない人が口を閉ざしてしまう傾向もありました。皆それぞれ想いを持っているので、なかなか全員の賛成を得ることが難しく、採択できる良い考えや意見にまとまりづらい状態になったりすることもありましたが、相手を尊重し、しっかり話を聴いて想いを共有することで緩和され、徐々に活気が出て良い提案が多く出るようになり、そこが面白く感じました。

クレド作成中に苦労したこと ~時には気持ちが一歩引いてしまうことも・・・~

作成中のクレドを実践する現状を想像すると「本当に実践できるんだろうか?」という不安もありました。気持ちが一歩引いてしまって話し合いが停滞し、時間的にもいっぱいになってきた時に焦ってしまい、議論が不十分なまますんなりと決まっていきそうな局面もあり、苦しい思いを感じたこともありました。またクレド作成プロセスに長い時間を要していきましたので、事前に仕事の段取りもちゃんとしておかないといけなかったのでかなり大変でした。

クレド作成の際に心がけたこと ~全員の想いを一つにするために~

前向きな姿勢で、チャレンジブルな内容、且つ元気が出るクレドを全員で作成していくために、いろいろ私なりに気をつけました。
例えば、皆で決めているという共通認識を持ち、自分だけが喋り続けず他の人が意見を言いやすいように気を配ったり、行動の内容が小さくしぼんでしまわないように、前向きな考え方を心がけました。また、皆のテンションが下がらないように明るく盛りあげる事や、無難におさめず、チャレンジブルな内容にしていくことなどに気をつけました。

クレドが完成して ~クレドが浸透していく会社を目指します~

苦労も多かったせいか、とても達成感がありました。また完成後はクレドを作成した苦労より、実践していくことへの大きなプレッシャーを感じましたが、今度は社員が一緒に同じところに向かうという新しい時代に歩を進めるんだという新鮮な気持ちになることができました。
これからの取り組みとしては、自分の熱い気持ちだけを人に押し付けず、なぜそうするのか、誰が責任を持つのか、いつまでに成し遂げるなどを明確にしつつ、焦らずに本質の理解を得ながら浸透を図っていきたいと思っています。また(クレド浸透委員会の推進委員長に選ばれたので)自分自身が率先して実行し、頼りがいのある推進委員長でありたいと思っています。会社や仲間が絶対に良い方向に進むと信じて、まずは自分から率先して取り組み、そして社員一同に、それから自部署に、最終は会社全体グループ全員にこのクレドが浸透している状態をつくり出していきたいと思います。

クレドを導入することになって ~同じ方向に向かっていくためのクレド~

リッツカールトンのクレドのイメージが強く、本当にできるのかなという気持ちもありましたが、皆で話し合う過程に入ると、そういう心配はなくなり、全員が同じ方向に向かって行けるという気持ちを強く感じました。また、自分達で決めていくことで、クレド作成中は現状のままでいいと思っている社員が誰ひとりなく、仕事に対する大きな問題点や課題点などは皆が同じ気持ちでした。表面上で話すのではなく、普段何を思って、どうしていきたいかを深く話すことができました。

藤原さん

クレド作成の際に気をつけていたこと ~人の意見を大切に~

人の意見は最後まで聞き、反対の場合は必ず代案を用意することです。批判的な態度で「NO」というので はなく、○○という理由があるから○○にしてみてはどうか。と提案したほうが話し合いがスムーズに進み、良い方向に進んでいくからです。

クレド作成中に苦労したこと ~時間を要したクレドベーシック~

大まかな部分ではなく、細かい部分で社員同士の考えがなかなかまとまらず、ひとつひとつのクレドベーシックにかなりの時間がかかりました。あいまいな言葉で綺麗な文章はまとまっても、具体的な行動、例えば新入社員が見ても「する」行為が見える、見れば元気が出る内容等を考えていくプロセスがしんどかったですね。

クレドが完成して ~必ずできる!という想いでスタート~

今できてないことが多く、チャレンジブルな文章になっているので、本当にできるのかという不安な気持ちもありました。プレッシャーも感じましたが、皆で想いを一つにして一生懸命時間をかけて作成したからには、「やる」という気持ちになりました。
まずは社員が実行していくことが大切ですが、アルバイトの方も多いので必ず浸透させるという意識と、必ずできるというプロ意識を持ってやっていきます。


―バンケットサプライの皆様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。